八木 敏郎 会長「立川を玄関口に、東京都西部独自の文化を創出する」

立川と八木さんの関わりについて

「入庫して約50年。当時は大きな信用金庫ではなかった。まさに多摩と共に、ここまで大きく成長した。」
現在、預金量3兆3千億円と、全国4番目の規模である多摩信用金庫。
金庫の会長職、そして一般社団法人立川観光コンベンション協会の会長職も務める八木さんは、これまでの歩みを振り返る。
慶應義塾大学法学部を卒業後、「地域のための仕事がしたい」と1974年、当時の「多摩中央信用金庫」に入庫した。
バブル景気に沸きエネルギーに満ち溢れた時代、八木会長は多摩地域の営業店で5年、勤務した。
中小企業が海外での工場開設に積極的に進出をし始めたことから、海外取引も増加。外国為替サービス導入のため都市銀行に出向し、ノウハウを習得した後、同金庫内での立ち上げに尽力した。
バブル崩壊後は取引先が軒並み厳しい状況に。再び現場に戻り府中市内にオープンする新店舗の支店長として立ち上げに携わった。
大変革の中、多摩の事業者を支えるため懸命に働く日々を送った。

立川での思い出や、これからの立川への期待は?

50 才の頃に役員に入り、2013年、理事長に就任。10年余りを務め昨年、会長へ就任した。
今の多摩地域を俯瞰し、八木会長は「80年代、高齢化率は6%ほど。その時代に比べ今は多摩地域の人口が100万人増え、替わりに高齢化率は25%と増加した。これはものすごい変化。今までのやり方では通用しない。」と警鐘を鳴らす。
「立川がありとあらゆるものを結び、東京都の西部地域でリーダーシップを持って、取り組んでいかなければならない。アメリカは東西で独自の文化を育んできた。西部への玄関口・セントルイスの街の様に、立川が多摩の玄関口として、この広域なエリア独自の文化を作っていくことが大切だ。」と語る。
「当協会が裾野をどれだけ広げる取り組みをしていけるかが問われる。可能性に溢れた新しい未来へ向けて、より一層力を入れていきたい。」と静かに熱く決意を述べた。

(取材:高木 誠)

八木 敏郎 会長「立川を玄関口に、東京都西部独自の文化を創出する」